ナラティヴなアプローチをナラティヴな仕方で学ぶ/実践する

高松 里・田代 順

 

【内容紹介】

本WSは、ほぼあらゆる分野での集団での話し合い・検討(クライエントやその家族へのセラピストチームによるカウンセリング、事例検討、グループワーク、ミーティング/会議/研修、心理教育等)に効果がある、ナラティヴなアプローチによる対話‐ 話し合いの仕方を実践的に学ぶWSである。
具体的には、すべてのナラティヴなアプローチのベースとなっているリフレクティング・プロセスという(家族療法由来の)「話し合いの技法」を学ぶ。
その実習においては、自分が対話的に構成した話を、自分を「完全」な聴き手として検討する二人の対話者の「やり取り」を聞くという体験をする。「自分のことが話される」という、自分(の話)についての「外在化」を体験する。
今度はそれを聞いてということで、自分の話を対話的に構成しあったパートナーと対話し、きりのいいところまで、話し手‐ 聴き手と役割を変えながら「行き来」する。
このような話し合いの「行き来」が進展するにつれて、話が「広く深く分厚く」なっていくという流れが生じ、(話せる範囲の)「問題」を含んだ「話」が、他者とも十分に共有できる形で「物語」として整い治まっていく。
その仕上げとして最後に、前半で学んだナラティヴなアプローチ技法を使っての「ライフストーリーレビュー(自例検討)」を行う。
以上を通して学び体験した、このようなナラティヴなアプローチをそれぞれの場での実践につなげてもらうことをも目的とするWSでもある。

【講師紹介】

田代 順

山梨英和大学教授。臨床心理士、精神保健福祉士、武術家(居合・対術)。
国際基督教大学大学院修了(臨床心理学専攻‐ 教育学修士)、成城大学大学院(コミュニケーション専攻)博士後期課程満期退学。
文教大学女子短期大学部、岩手大学等を経て現職。
研究テーマはナラティヴなアプローチ/ナラティヴ・セラピー技法の理論研究及び実践研究、質的心理学。
著書に『ナラティヴからコミュニケーションへ‐ リレクティング・プロセスの実践』(弘文堂)、『臨床ナラティヴアプローチ』(ミネルヴァ書房)、『小児がん病棟の子どもたち』(青弓社)他。

高松 里

九州大学留学生センター准教授。臨床心理士。幸福家(幸せな「生き方」探求者)。
九州大学大学院教育学研究科博士後期課程満期退学。
専門は多文化間心理臨床学、グループ研究(エンカウンターグループ、サポートグループ等)。
著書に『セルフヘルプグループとサポートグループ実施ガイド』(金剛出版)、『サポートグループの実践と展開』(金剛出版)、『ライフストーリー・レビュー入門』(創元社)他。

【定員・参加条件等】

定員 20名
参加条件 ナラティヴなアプローチに強い関心があり、それを自分の「場」で活用したいと思っている方。